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福島こそ新しい、持続可能な社会のフロンティアである [ 1 ] 副理事長:長谷川浩

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認定NPO法人ふくしま30年プロジェクト副理事長 長谷川浩

 「ふくしま30年プロジェクト」のスタッフの中には、有機農家も参加しています。とりわけ、副理事長の長谷川浩は農学博士として活動していました。彼は今回の原発事故後、それまでの職を辞して、自らが提唱する「自産自消」を実践しています。
 どうして、そういった考えに行きついたのか、そしてその先には何があるのか。弊法人理事の平井が書いた新著『ビオクラシー』に長谷川のインタビューが掲載されていますので再録いたします。

聞きて:平井有太


「有機農業は、環境問題だ」

長谷川浩(以下、長谷川) 浪江町の、請戸漁港に向かっていく河川敷は、「エジプト農法」ができるほど豊か。それはまったく無肥料、有機肥料さえいらなくて、つまりナイル河がその昔氾濫して、河口近くに栄養分が溜まっていたので何でも育っていたという(笑)。
 そこは原発から約6キロの距離ですが、汚染は基本的には原発からの距離よりも、山と川と海のどこに位置しているかということが重要です。浪江の面積の2/3、主に山の方が帰宅困難地域で、ダッシュ村※01なんかがあった辺りは線量もとんでもなく高いですが、津波被害を受けた海沿いは東京よりも低い。

― ただ、人がいない。

長谷川 そこで農業を始めてる方がいるんですが、その方は逆に「チャンスだ」と。ガラガラポンされてしまって、でもだからこそ、そこで頑張ることで可能性がひらけると。

― 肥えた土地が、他に競争相手もいない状態で、思いのままにある。

長谷川 畑、野菜づくりはいいんだけど、田んぼは水利組合とか過去のしがらみが形式上残っていて、許可の問題などでなかなか手が出せない。
 (南相馬の)小高※02が来年の4月で警戒が解除されますが、浪江はそこから一年遅れの予定が、たぶんさらに半年くらい遅れそうです。

2016-0429

[ 浪江町請戸漁港近辺、双葉町両竹 ]

 

― 長谷川さんは、311までは農水省関連の、今で言う「研究法人」にいらっしゃった立場から「自産自消※03」実践のため、農業のみならず、酪農から発電まで自分で賄う「暮らし」の現場に飛び込まれた。

長谷川 それは、震災前から自分はそう思っていたんです。
 自分の場合は中学生で有吉佐和子の「複合汚染※04」、高校でローマクラブの「成長の限界※05」を読んで、「成長の限界」はちょっと難しかったので、咀嚼するまで時間がかかりました。とはいえ、それらを原点として、「有機農業は、環境問題だ」ということで考えてきたんです。
 人の価値観というのは、中学から高校のすごく多感な時期に形成されるそうです。その頃自分はすごく本は読んでいましたが、根っこの価値観を大人になってから変えるというのは難しい。社会の流れに影響されて変わることもあるでしょうが、それでも人は変わらないかもしれないですね。

― 身も蓋もないような(笑)。

長谷川 例えば「ずっと右肩上がりの経済成長」とか、今の首相もそうですが、団塊の世代はまさに右肩上がりにきたわけじゃないですか。そうすると、マジョリティ=多数の人に「縮小することが必要だ」と受け入れさせるって、すごく大変なことかもしれません。

― 「複合汚染」、「成長の限界」を読まれたことが決定的だった。

長谷川 ただ、今の若い世代は物質的には飽和したところに生まれて、でも社会としては不景気、0(ゼロ)成長に近い状態で育っている。むしろ彼らの方がずっと「縮小」、「農的暮らし」、「手づくり」とか、時代を反映しています。そう意味において、社会は成熟してきているんじゃないでしょうか。

― 「成熟」なのか、「行き詰まって、ひねり出さざるを得ない」のか、、

長谷川 ものは捉えようです(笑)。
 とにかく、自分のプロフェッションとしては研究職自体には当時予算もありましたし、やりたいことはほぼ100%やれてはいました。
 でもそのままいっては、大きな人間活動に対して地球は相対的に小さくなってしまった。昔は「地球は無限」くらいに思っていたのが、これだけ経済活動が隅々まで行き渡ると、二酸化炭素を出したのは主に北側の国々で、「シリア内戦の引き金になった大干ばつは誰のせいか?」と考えれば、シリアの人々のせいではまったくない。

― 誰のせい?

長谷川 大干ばつが気候変動のせいだとすると、先進国のせいですよね。それで爆撃の際には一般住民が盾とされ、巻き添えにされた市民の中からゲリラが生まれてきてしまう。

― ちょっと考えるだけでも、救いようのない状況です。

長谷川 西洋思想と言うんですか?パリの事件で、たしかに犠牲者が出て、それに対して「憎しみはあげない。やり返さない」というメッセージを表明した素晴らしいジャーナリストの方もいました。でもそれも個人のレベルであって、国家レベルでは早速爆撃にいくわけです。

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